子供の癖が心配
子供の癖(くせ)って、気になりますよね。
例えば、
子供のこんな癖を見ると、ストレスでも溜まっているのかと親の悩みは尽きません。
やめさせようと躍起になっても子供も頑固なもので、なかなかやめてはくれませんよね。
一体いつになれば直るのか心配になりますが、あまり思いつめないでください。
実は、子供の癖を直す一番の近道はおおらかに見守ること。
この【子供の癖を直す一番の方法と子供の癖の特徴と対処法】の記事では、子供の癖を見守った方が良い理由、3つに分けられる子供の癖の特徴と対策法をご紹介します。
子供の癖に対する考え方や対策を知って、おおらかなに見守っていられる親になりましょう。
<スポンサーリンク>
1.子供の癖は直そうとせず見守って
指をしゃぶったり、爪を噛んだり、髪の毛をむしったり…そばでみていると、
なんて思いますね。
ですがほとんどの癖は成長と共に自然に直るもの。
思い出してみてください。
小学校や中学校の教室で、そのような癖を発症している子はほとんどいませんでしたよね。
みんな成長過程でお友達の影響を受けたり、恥ずかしいな…と思ってやめられることが多いもの。
子供の癖への関わり方は自然と直るまでおおらかに見守ることが大切。
早く直そうと親が焦らないことが重要です。
子供のどんな癖でも絶対にしてはいけないことは、きつく叱ったり、否定したりすることです。
「またやってる!」
「そんなことしてたらおにいさん、おねえさんになれないよ」
「みっともないからやめなさい!」
「やめないとおやつあげないよ!」
なんてつい言ってしまいがち。
癖を頭から否定してしまうことは子供の自己肯定感を下げてしまいます。
「この癖は悪いことで、やめられない自分は悪い子なんだ…」と思わせないように注意しましょう。
2.子供の癖の3つの分類
⓵ 対処しなくても良い癖
あえて親がなにもしない方がいい癖は、チック、吃音、夜驚症、歯ぎしりなどの癖です。
これらの癖は成長と共に自然と収まることが多いので、幼少期は特に何もせずにおおらかに見守ってあげましょう。
本人の意思とは関係のない癖なので、親が躍起になって直そうとすると逆効果になります。
悪い癖だから直さなくてはと構えるのではなく、個性の一つととらえて温かく見守りましょう。
幼稚園などに行くと周りへの理解をお願いすることも重要です。
お友達にからかわれたりすることのないように、園の先生にもフォローをお願いし、保護者にも「指摘したり辞めさせようとせず普通にかかわってね」とお願いしておきましょう
チック
チックとは、意思に関係なく動く不随運動のことです。
まばたきや首を振るなどの「運動チック」と咳払いや舌打ち、思わず声を出すなどの「音声チック」があります。
原因はまだはっきり解明されてません。自然に消失せずに範囲が広がっていく場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。
吃音(きつおん)
言葉がスムーズに出ないどもり症状のことです。
幼児の約5%に見られ、発症原因は不明で、小学校入学前まで続くようならかかりつけ医に相談を。
言い直しを強要したり、どもりを注意すると話すこと自体が嫌いになったり、憂鬱になりかねないので気にせずに話を聞いてあげましょう。
夜驚症(やきょうしょう)
睡眠中に突然叫び声をあげたり、立ち上がって部屋の中を走り回ったりとパニックを起こします。
幼少児期の睡眠障害の1つ。
短時間で落ち着いて再び眠りにつく症状。
深いノンレム睡眠からの中途半端な覚醒が原因とされています。
成長と共に自然と消滅するので放っておいて大丈夫。
立ち歩く癖のある場合は、けがをしないように見守ってあげて。
歯ぎしり
浅い眠りの時に夢を見たりして起こることが多いようです。
歯がすり減る心配はないので、室温や寝具に気を配るなど睡眠の質が上がるようなサポートをしてあげる程度で大丈夫。
激しい歯ぎしりが1ヶ月以上続くようであればかかりつけ医に相談してみて。
② 親が適切に対応すると良い癖
癖は見守るのが大原則とは言え、鼻ほじりは汚いからやめて欲しい…爪噛みはみっともない…指しゃぶりは歯並びが悪くなるかも…という親の気持ちもありますよね。
これらの癖は親が適切に声掛けをすることでくせの頻度が減ったり、辞めやすくなることがあります。
ですが、親のしつけ!と厳しい立場で考えると子供を追いつめてしまいますので、「いつかは成長してなくなるだろう…」といった気楽な気持ちで癖と関わっていきましょう。
癖が出るのは他にすることがないときが多いので、無理にやめさせようとするのではなく、他のことに興味が向くように誘導してみるのも有効な手段です。
鼻ほじり
子供の困った癖ナンバーワンに君臨するのではないかと思われる鼻ほじり。
しかし、鼻に指を入れるのは本能的なことなのだそう。
幼児期は鼻の中に鼻くそがあるとむずがゆいので、取り除きたくて鼻をほじってしまうのです。
何でもかんでも禁止するのは本能に反していて難しいので、人目のないところで取るように教えてあげましょう。
また、鼻くそを食べる子も多く、「汚い!!!」と焦る親も多いはず。
ですが鼻くそは食べても害のないもの。
ガミガミ叱ると子供の自己肯定感が低くなってしまうので、「おいしい?」なんて聞いてみたり、「鼻くそ食べて赤ちゃんみたいでかわいいね!」なんて言って「おいしくないもん!」、「赤ちゃんじゃないよ!」と自尊心をくすぐりながらやめる方向へ導きましょう。
爪噛み
爪噛みの発生頻度は、1歳半の0.2%、2歳児の1.4%、3歳児の3.7%、5歳児の4.3%、小学校4~6年生の44.2%と増加します。
ほとんどが小学生での発症となるのが特徴です。
爪の数本を噛む程度なら口寂しかったり、爪を噛む感覚が面白いだけでしょうから特に心配はありません。
「痛くないの?」と声をかけて見守りましょう。
すべての指の爪を深く嚙むようならイライラや不安感など何かしらのストレスが原因かもしれません。
子供に過度なストレスがかかっていないか気を配ってみてください。
ストレスの原因と思われる事柄を軽減しても改善が見られなければ、かかりつけ医に相談してみましょう。
指しゃぶり
指しゃぶりは、1歳半の子供の30%、3歳児の20%、5歳児におよそ10%と成長と共に減少します。
歯並びへの影響が心配される指しゃぶりは3歳までに辞められるのが良い状態です。
歯並びだけでなく、口をふさぐことから会話の機会が減り、コミュニケーション能力が伸びないことも指摘されています。
指しゃぶりをしそうになったら、指遊びを一緒にしたり、指を使うおもちゃを渡して遊ばせるなど、工夫しながら指しゃぶりの回数を減らしていきましょう。
入眠儀式の指しゃぶりは辞めさせにくいので、眠ってから指を出してあげて対応しましょう。
性器いじり
性器いじりを見つけたら不潔な行為だと思わずに、性教育のチャンスだと積極的にとらえましょう。
日本では幼少期からの性教育は積極的に行われませんが、欧米ではそうではありません。
幼い頃から性器のかかわりについて教えることは大切なことです。
性器を触っていることに気がついたら、「手はきれい?」、「人が見ているところでするのは恥ずかしいよ」などと伝えてみましょう。
また、性器にかぶれや炎症があってむずがゆくて触っている場合もあるので、状態をチェックし、そのような場合は医療機関を受診してください。
③ 専門家に相談が必要な癖
癖の症状から病気や障害が見つかることがあります。
早めに医師に相談した方がいい症状は、奇声をあげるなど多動などの発達性障害の可能性のある症状や、髪の毛を大量に抜く、自分を傷つけるなどの自傷行為です。
その場合適切なサポートを受けることが必要なのでかかりつけ医に相談し、専門機関を紹介してもらいましょう。
奇声
遊んでいるときや興奮したときに大きな声を上げるのは子供として全く問題はありません。
しかし、自分の声の大きさを認識できていなかったり、「小さい声で」といってもボリュームを下げられなかったり、頻繁に奇声をあげたりする場合は相談が必要です。
身体を傷つける
体を激しくかいたり、髪の毛を大量に抜くなどの癖は軽度のうちは見守っていて大丈夫ですが、肌が傷ついたり、円形脱毛症になったりするようであれば受診が必要です。
じっとしていられない
子供がじっと座っていられないのは普通のことですが、常に衝動的に動いているようならADHD(注意欠陥・多動症)の可能性もあります。
保育園や幼稚園の先生などプロの目からの判断も聞いてみて、かかりつけ医に相談しましょう。
3.まとめ
しているとついつい口うるさく注意したくなってしまう子供の癖。
やっているのをみつけて叱るのではなく、やっていない時に褒めてあげるのが癖を直す一番の近道かもしれません。
おおらかな気持ちで見守りながら、成長と共に癖が直るのを待ちましょう。
しかし、中には専門医の受診が必要なサインとなる癖もあります。
そのような場合は、サインを見逃さず、専門機関を受診してください。
早期に子供に適切なサポートを受けさせてあげられるようにしましょう。
癖も子供の個性のひとつ。
否定して自信を無くさせてしまうのではなく、温かい気持ちで見守っていきましょう。
最後までお読み頂き、有難うございました。
▼子育てで合わせて読みたい記事 続きを見る
コロナによる外出自粛中、子供にさせて良かったこと