生理痛、貧血がつらい・・・
皆さんは子宮筋腫という病気について聞いたことがありますか?
子宮筋腫は、子宮内に良性のこぶができる病気で、女性の約4人に1人がなると言われているほど身近な病気です。
毎月の生理痛が辛い。
生理の出血が多い。
ひどい貧血のため、めまいや頭痛が辛い。
頻尿や便秘に悩まされている。
などで悩まれている方、是非お読みください。
子宮筋腫かもしれませんので、一度専門医に相談してください。
私は20歳の時に、婦人科を受診したときに初めて子宮に筋腫があると知らされました。
その時は小さな筋腫で特に支障はなかったので、経過観察となりました。
子宮筋腫ができると、生理痛や月経過多などの症状を引き起こすだけでなく、不妊の原因、症状や大きさによっては手術をして切除しなければならないこともあります。
この『生理痛、貧血がつらい人は専門医に相談しましょう』の記事では、13cmの巨大筋腫を手術で切除した私が、自分で調べ、また自分の経験から同じように子宮筋腫でつらい思いをしている方、また将来的に心配な方に子宮筋腫について症状や治療法などをご紹介したいと思います。
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1.子宮筋腫とは
子宮筋腫は、子宮内にできる良性の筋肉のこぶです。
なぜできるのかそのメカニズムは、はっきりと解明されていませんが、卵巣から分泌される女性ホルモンによって筋腫が発育すると考えられています。
そのため、ホルモンの分泌が盛んな30〜40代の女性に多く見られるようです。
反対に、閉経後は女性ホルモンが出なくなるため、筋腫が自然と小さくなる傾向にあります。
2.どのような症状があるの?
子宮筋腫は、良性のこぶなのですぐに取り除かないと命に関わるということはありません。
ですが、生理痛や月経過多、便秘や頻尿、ひどい貧血、腫瘤感などの症状が現れます。
大きな筋腫ができるとお腹が出て、まるで妊婦さんのようになることもあります。
個数や大きさ、できている場所などによって出てくる症状は様々です。
3.子宮筋腫の種類
子宮筋腫にはできる場所によって4つの種類があります。
①7割を占める多数派 筋層内筋腫
子宮筋層の中にでき、最もポピュラーな筋腫。
大きくなると生理の出血量が多くなったり、生理痛がひどくなるなどの症状が現れます。
②外側にでっぱるようにできる 漿膜下(しょうまくか)筋腫
子宮壁の最も外側、子宮を覆う漿膜の中にできる筋腫。
外に向かって大きくなっていき、子宮からぼこっと飛び出すように大きくなります。
他の筋腫と違って、月経困難症や貧血などの症状が出ないため、かなり大きくなるまで筋腫ができていることに気がつきにくい筋腫です。
大きくなると膀胱や直腸など他の臓器を圧迫し、頻尿や便秘を引き起こします。
③内側に向かってできる 粘膜下筋腫
子宮の内側を覆う内膜にでき、子宮の内側に向かって発育する筋腫です。
きのこのような栄養管のついた筋腫ができることがあり、生理のときなどに大出血しやすくなります。
また、月経過多になるので重度の貧血になることがあります。
受精卵が着床しにくくなり不妊症の原因にも。
④膣への出口付近にできる 頸部筋腫
子宮の膣への出口付近にできる筋腫。
生理痛の原因になる場合もあり、前方を圧迫すると頻尿になります。
4.診断方法
まず、子宮筋腫かもしれない…と自覚症状がある方はすぐに婦人科を受診してください。
婦人科では、内診と超音波検査が行われることが多く、内診で筋腫の形やだいたいの大きさ、痛みの有無などを確認します。
超音波検査ではより正確な位置や筋腫の数、大きさなどを確認します。
より詳しく検査が必要な場合は、CTやMRIを取ることもあります。
症状がない方は、子宮がん検診を受けましょう。
ついでに筋腫が発見されることもあり一石二鳥です。
子宮筋腫や子宮がん、その他の婦人科系疾患の早期発見のためにも、年に一回の婦人科検診、子宮がん検診は習慣にしたいものです。
5.治療法
①どういう場合に治療は必要なの?
子宮筋腫は良性の腫瘍ですので、あるというだけで命が危ぶまれるような病気ではありません。
ではなぜ治療が必要となるのでしょうか?
子宮筋腫があることにより、毎月耐えられないほどの生理痛や外に出られないほどの月経過多、貧血に悩まされます。
また、お腹のハリや便秘、頻尿に悩まされるなど、日常生活や仕事に支障がでる場合、子宮筋腫に対して手を打たなければならない状況となります。
②治療法は『薬物療法』か『手術療法』
治療には大きく分けてふたつ、女性ホルモンの分泌を止める『薬物療法』か『手術療法』です。
『薬物療法』とは、薬物によって女性ホルモンの分泌を止めて、生理が止まった状態にするものです。
子宮筋腫を治す薬は今のところありませんが、薬で月経を止め、偽閉経状態にすることで、女性ホルモンの分泌をおさえ、筋腫の縮小化をはかります。
1ヶ月に1回のホルモン注射を打ちますが、更年期のような症状が出たり、カルシウムの減少があるため、半年以上治療することはできません。
また、治療を中止すると元の大きさに戻るのが普通です。
このような理由から、薬による治療は、手術に向けて筋腫を小さくするための治療や、閉経が近い年齢の方などの一時的治療として行われることが多いようです。
ピル(経口避妊薬)を服用する治療もあります。
子宮内膜を薄くする働きがあるので、毎月の生理の症状が楽になることがあります。
『手術療法』について、筋腫を手術で摘出する場合、子宮ごと取り除く『全摘出術』と、子宮を残して筋腫だけを取り除く『筋腫核出術』があります。
今後、妊娠を望む人や不妊症の治療のためには、『筋腫核出術』が適応されます。
しかし、今見えている筋腫を取り除いても、小さな芽が残っていることもあり、再発の可能性があります。
根治治療を望む場合や、もう妊娠の必要がない場合は『全摘出術』となりますが、いずれも自分の希望を出しながら医師と相談して決めることができます。
また、最近では10cm以下の筋腫に対してはお腹の傷が目立たず、回復も早い『内視鏡下手術』が積極的に行われています。
その他の治療法として、子宮を栄養する血管をつめてしまう治療法『子宮動脈塞栓術』もあります。
まだ実施している病院は数少ないですが、欧米では実績のある治療法で、傷口も小さくて済みます。
こちらも筋腫の大きさが10cm以内の人に適応されます。
6.子宮筋腫 まとめ
生理痛や貧血がつらい人は専門医に相談しましょう。
子宮筋腫は良性の腫瘍ですので、あるだけで命に危険が及ぶ病気ではありません。
子宮筋腫と診断されることは怖いかもしれませんが、日々の生理痛や貧血、月経過多、頻尿や便秘でつらい思いをするよりは原因がわかり、改善されるほうが毎日を楽しく過ごせると思いませんか。
という私も正直子宮筋腫と診断され、自分の子宮にコブあると思うと、良性と分かっていても怖かったです。
でも、生理痛や貧血がつらくても、原因が分かっていたのでどこか安心しているところはあったように思います。
まずは悩んでないで、勇気を出して専門医にご相談してください。
きっと気持ちが楽になるはずです。
最後までお読み頂き、有難うございました。
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