『お客様にピッタリの物件ありますよ。』
家を購入する為、不動産業者に行くと、担当の営業マンが就きます。
色々と質問されます。
「家を買おうと思った動機はなんですか。」
「どんな家がご希望ですか。」
「希望のエリアはお決まりですか。」等々。
質問が一通り終わると、席を立ち、一旦消えます。
しばらくして戻ってきて一言。
「お客様にピッタリの物件がありますよ~。」
これ決まり文句だから気にしないでください。
さっき来たばかり、さっきお会いしたばかりなのに、ピッタリの物件があるわけがない。
まだ家を探し始めたばかりで、どんな物件があるかもわからない。
この【戸建ての種類とそれぞれのメリット・デメリット】の記事では、『物件』の種類、新築及び中古物件(建売住宅)それぞれのメリット、デメリットについてご紹介させて頂きます。
1.戸建てにはどんな種類があるか
物件を大きく分けると、『戸建住宅』と『集合住宅』、そして『土地』に分かれます。
『戸建住宅』いわゆる『戸建て』には『新築住宅』と『中古住宅』があり、『新築住宅』は『建売住宅』と『注文住宅』に分かれます。
『集合住宅』はマンションやアパートなどが該当しますが、購入の対象になるのは『新築マンション』か『中古マンション』になります。
『注文住宅』を検討している方で『土地』がない方は、『土地』探しから始める必要があります。
次に戸建てのメリットとデメリットをご紹介します。
2.建売住宅のメリットは?
① 金額が安い
『新築住宅』の1つ、『建売住宅』の最大のメリットは、金額が安いこと。
安いと言っても土地と建物の合計になるので、何千万円という金額の話しだが。
あとに出てくる『注文住宅』に比べて安いということ。
安い理由としては、ハウスビルダーが大量に建築するため、資材(土台や柱などの材木や金物など)や住宅設備機器(システムキッチンやユニットバスなど)の値段が下げられる。
また何棟何十棟と発注出来るので、職人さんの工賃が抑えられることが大きな理由でしょう。
②実際の家が見学できる
実際の家が見学出来ることは、『建売住宅』の大きなメリットです。
日当りや間取り、騒音などが体験出来るので、住んでからの家についての後悔は少ないでしょう。
③ 時間が掛からない
住宅探しにあまり時間を掛けたくないと考えている方には最適。
完成しているので、直ぐに見学出来て気に入ればすぐに契約できる。約1ヶ月後には引渡し、そして引越しとスムーズに進めることが可能です。
3.建売住宅のデメリットは?
①建築中が見学出来ない
建築中の状況、壁の中や床の下がしっかりと工事されているか見学出来ない。
正直、見学しても一般の方には良くわからない。
ですが、見られている中で作業する職人さんは、手が抜けないでしょう。
特に断熱材がちゃんと施工されていないと冷暖房の効きに影響が出るので確認したいところ。
ハウスビルダーを信用するしかない。
②間取りに合わせる
通常『建売住宅』は、誰が購入するか分からないので、無難な間取りしかない。
あまり斬新な間取りにすると売れない困るから。
残念ながら、欲しかった書斎やパントリー、パソコンスペースはない。
賃貸住宅と同じように、自分たちの生活スタイルを間取りに合わせなければならない。
4.注文住宅のメリットは?
① 満足感
『新築住宅』のもう1つ、『注文住宅』の最大のメリットは好きな間取り、好きな住宅設備などが使用出来ることでしょう。
家族構成に合わせ間取りを設計でき、書斎やパントリー、趣味の部屋などもプランに採用出来る。
住んでからの満足感は言葉では表せないでしょう。
② 家族の大切な思い出
ハウスメーカーとの間取りの打合せから始まります。
時間が掛かりますが、家族が一つになる大切な時間。一生に一度の共同作業かもしれません。
お互いの希望が合わず、ケンカをすることもあるでしょう。
それも大切な思い出になるでしょう。
5.注文住宅のデメリットは?
①価格が高い
土地がない場合は土地の購入から始まります。
購入した土地の地盤が弱い場合は地盤改良工事が必要になる。
改良工事は地盤に状況にもよりますが、50~100万円もしくはそれ以上の費用が掛かる。
『建売住宅』では掛からない費用が発生するリスクはあるため、総額で高くなることが考えられる。
②時間が掛かる
『建売住宅』に比べて半年から1年、長い方だと2年もしくはそれ以上の時間を、土地探し、注文住宅に費やす。
長期戦の覚悟が必要です。
6.中古住宅のメリットは?
①価格が安い
『戸建住宅』の2つ目、『中古住宅』の最大のメリットはやはり価格が安いこと。
同じエリア、同じ大きさの土地の『建売住宅』よりも安い。
建物が古ければ古いほどその差が出てくるでしょう。
エリア重視の方は、しばらく住んでからリフォームや建替えを検討するこも可能です。
②掘り出し物もある
『中古住宅』でもお金を掛けた『注文住宅』もある。
資材や住宅設備に高級な材料が使われていることもある。
例えば、土台や柱にヒノキ、床材も無垢材、壁は塗り壁で仕上げるなど。
『建売住宅』の仕様では、考えられない贅沢な材料を使っている場合もある。
7.中古住宅のデメリットは?
①メンテナンス費用が発生
築年数の経っている『中古住宅』だと外壁、水廻りの住宅設備などのメンテナンスが必要な場合がある。
『中古住宅』の購入は、リフォームのことも考えて検討することが重要。
例えば、外壁の塗り替えは50~100万円、システムキッチンやユニットバスの交換は50万円以上は掛かると思います。
②住宅ローンが通らない
たまに土地の大きさに合っていない、大きな『中古住宅』があります。
気に入ったので購入を考えたが、住宅ローンが通らない物件と言われた。
理由は、最近ではほとんどなくなった違反建築物だからです。
どうせ住むなら、誰でも大きな家に住みたいはず。
少し前まで、多少違反して大きく建てても住宅ローンが通った時代があった。
8.戸建住宅の注意点
『一戸建て』の場合、『集合住宅』と違い月々の管理費等は掛かりません。
ですが、外壁の塗り替えや住宅設備の修理・交換等のメンテナンスは自分でしなければなりません。
特に水廻り関係が突然壊れた時は、早急に修理・交換が必要です。
特に冬場に給湯器が壊れたら最悪。
メンテナンス費用として、月々積み立てを心掛けましょう。
9.まとめ
戸建ての種類とそれぞれのメリット、デメリットをご説明させて頂きました。
不動産業者に行くと、メリットばかり教えてくれるけど、デメリットは全く教えてくれないことも多いでしょう。
ご自身で物件のメリット、デメリットを把握して、実際の物件を見るときにしっかりと確認するようにしてください。
またデメリットもちゃんと教えてくれる営業マンがいたら、その営業マンは信頼できるかもしれません。
営業マンを見極めるときの目安として、デメリットを質問するのもよいかもしれませんね。
最後までお読み頂き、有難うございました。