住宅ローンを組む方へ
住宅を購入するとき、現金で購入できる方は少なく、住宅ローンを組んで購入される方多いと思われます。
皆さんはいかがでしょうか。
私は35年の住宅ローンを組んで、新築マンションを購入しました。
あと約25年もありますが、繰り上げ返済を利用し、あと15年ぐらいで返済できればと考えております。
今回は住宅ローンを組む際に必要な『事前審査』、『保証会社』、『保証料』、『繰り上げ返済』についてご説明していきたいと思います。
住宅ローンを組む方は、是非一通り目を通すことをオススメします。
住宅ローンを組まず、全て現金でご購入できる方は、今回は飛ばして頂いて良いと思います。
1.住宅ローンとは
住宅ローンは、自分が住む『一戸建て』もしくは『マンション』を購入する際に、金融機関から融資を受けることです。
簡単にいうと銀行からお金を借りることです。
土地を購入する場合は、購入した土地に家を建てる前提であれば住宅ローンを組めますが、貸し駐車場などを目的に土地を購入する場合は、住宅ローンの対象外です。
2.事前審査とは
住宅ローンを組む前に、『事前審査』というものを行います。
これは住宅ローンを組める人、物件を購入出来る人か判断するものです。事前審査をするときに必要なものは下記になります。
①直近の源泉徴収票 : 収入を知るため ②健康保険証 : 勤務先を確認するため ③運転免許証など : 公的な身分証で、本人確認するため ④直近の住民税決定通知書 : 公的な書類で年収を知るため ⑤物件情報 : 物件価格を知るため |
タイミングとしては、住宅ローンが組めるか不安なときは、最初の段階に事前審査をしてしまう。
住宅ローンが組めないことが分かれば、物件を探す必要がないので、ご自身と営業マンが無駄な時間を過ごさずに済む。
また住宅ローンを組むことに問題ないと思われる方は、購入したい物件が見つかったときに事前審査をして、売買契約を結べば良いと思います。
では、売買契約後に事前審査をして、住宅ローンが組めないことが分かったらどうなるでしょうか。
気に入った物件を諦め、売買契約の解約手続きをしなければならない。
解約手続きは、売主への信用問題に繋がるので、不動産業者にとって絶対に避けたいこと。
一生懸命探してくれた営業マンに迷惑を掛けないように、早い段階で事前審査をし、住宅ローンを組むことができるか、確認しましょう。
3.こんな実話もありますよ
私が不動産の仲介営業をしていた時の実話です。
ご主人様、奥様共に公務員のお客様で、2人とも年収も勤務先も問題なかった。
売主と先方の不動産業者の了承の上、先に売買契約を済ませました。
後日、お客様の指定した金融機関で事前審査をすると、な、なんと!
じゅ、住宅ローンを組めないことが判明!!
関係者皆ビックリ!!!
だが、一人だけ心当たりのある人物がいました。誰だと思いますか?
それは、ご主人様 です。
後日、ご主人様が私のところに1人でやって来て、こう言いました。
『実は妻に内緒で借金をしている。知られると離婚なので内密にお願いします。』だって。
顔では笑ってましたが、心の中で叫びました。
『えっ、マジ!今かよ!』と。
それからの僕は、事前審査は必ず契約前にお願いするようにしました。
4.事前審査では何を審査する?
事前審査では何を調査するでしょう。
ズバリ!
あなたの個人情報、お金に関するトラベル、借金、滞納の有無を調査します。
ですから営業マンは事前情報として、自動車のローンなどほかからの借入れの有無を確認してきます。
自分でも情報機関に調査できるので、心当たりのある方は住宅探しをする前に、自分で調査しましょう。
5.審査は誰がするの?
保証会社を利用する金融機関は『保証会社』が、利用しない金融機関は直接『金融機関』が審査します。
『保証会社』とは、金融機関が住宅ローンの回収が出来なくなったときに、債務者(住宅ローンを借りた人)に代わって金融機関に残りの住宅ローンを支払う機関です。
つまり、債務者(住宅ローンを借りた人)の『保証人』になります。そのため、保証会社を利用する金融機関で住宅ローンを組みときは、『保証料』が発生します。
下記、保証会社を利用する金融機関と利用しない金融機関です。
①保証会社を利用する主な金融機関 ・都市銀行(みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行など) ・信託銀行(三井住友信託銀行、三菱UFJ信託銀行など) ・地方銀行(横浜銀行、山梨中央銀行など)等々 ②保証会社を利用しない主な金融機関 ・住宅金融支援機構(フラット35) ・ネット系銀行(ソニー銀行、楽天銀行など)等々 |
6.保証料 とは
保証会社を利用する金融機関の『保証料』は、借入金100万円につき約2万円掛かります。
例えば、3,000万円借りたら約60万円の保証料が掛かります。
『保証料』の支払い方法ですが、借入れ時に一括で支払う『保証料外枠方式』と、金利に上乗せ(住宅ローンの金利に0.2~0.3%上乗せ)して毎月の返済と一緒に支払う『保証料内枠方式』があります。諸費用に余裕があれば、借入れ時に一括で支払ったほうが良いでしょう。
諸費用にあまり余裕がなければ、保証会社を利用しない金融機関で住宅ローンを組んだほうが有利でしょう。
7.繰り上げ返済とは
住宅ローンを借りると毎月決まった金額を返済するようになりますが、その決まった金額とは別に、住宅ローンの全部または一部を返済することを『繰り上げ返済』と呼びます。
『繰り上げ返済』の効果は、単純に元金を減らします。元金が減ると言うことは、返済額の総額も減ります。
ただし、繰り上げ返済には、『期間短縮型』と『返済額軽減型』の2種類があるので、ご自身にあったほうを選択してください。
① 期間短縮型 例)借入額:3,000万円、借入期間:35年間、金利:1.5% 現 在 5年後 ・月々の返済額:約92,000円 ⇒ 約92,000円 ・返 済 期 間 :29年11ヶ月 ⇒ 28年6ヶ月 ・総 返 済 額 :約3,297万円 ⇒ 約3,141万円 結果として、返済期間は7ヶ月短縮、総返済額は約156万円減額 |
② 返済額軽減型 例)借入額:3,000万円、借入期間:35年間、金利:1.5% 現 在 5年後 ・月々の返済額:約92,000円 ⇒ 約89,000円 ・返 済 期 間 :29年11ヶ月 ⇒ 29年11ヶ月 ・総 返 済 額 :約3,297万円 ⇒ 約3,173万円 結果として、月々の返済額は約3,000円減額、総返済額は |
繰り上げ返済の注意点は、お金の掛かる時期、子供いる場合はなるべく抑えて、掛からなくなった時期に返済する。しかも、余裕を持って返済する。
早く完済したい!とか月々を一気に減らすぞ!と意気込んで、手元のお金をなくしてまで、繰り上げ返済しないように。
繰上げ返済した直後、大きな出費が必要になっても、返済したお金が戻ってきませんので。
以上、『事前審査』、『保証会社』、『保証料』、『繰り上げ返済』のご説明でした。
最後までお読み頂き、有難うございました。